今日は久しぶりに、山の中にある町に来ました。
ただいま道の駅の駐車場からお送りしております。
数年前まで、この地域の担当をしていたので、地元から2時間弱掛かるこの道のりを毎週何度も運転してました。
今いる道の駅の駐車場でどれ程の時間を過ごしただろうか。
僕にとって大切な場所です。
何年も前になりますが、
僕の地元は観光港があるので、夏場になるとライダーさん達がフェリーにバイクを乗せて北海道旅行の出発地点になります。なかにはバックパッカーが本州から北海道に入り目的地を書いた段ボールをかかげ、ヒッチハイクをしている姿をよく見かけていました。
僕も過去にアメリカを貧乏旅行していて、たくさんの方の優しさに触れ、最高の時間を過ごした記憶が鮮明に残っています。
そんな経験をしているもんですから、自分の目的地と、ヒッチハイカーの目的地が同じ方角であれば、あの頃の恩返しとばりに乗せてあげたい気持ちを常々持ってました。
ある夏の日、フェリーターミナル近くの国道を走っていると、段ボールに今いる道の駅の名前を書いているヒッチハイカーの男性二人がいました。
自分の旅を支えてくれた人の優しさを忘れないためにも、恩返しをどこかでしたいと思っていた僕は意気揚々と彼らを少し通過したところに車を停めたのです。
いくら涼しい夏の北海道といえど、太陽の下で、車が停まってくれるかどうかわからない不安な感情のなかでヒッチハイクをするのは辛いものだと思います。僕が停まった事で、彼らは満面の笑みと、安堵したような表情で僕の車まで小走りで駆け寄ってきました。
僕もそこまで大きい車ではないにしても、彼らと彼らの荷物が入るスペースを作れる事を確認し、駆け寄ってきた2人に声を掛けたんです。
『ちょうど良かったね、その場所に行くよ!』
って、
彼らは喜んでくれましたが、僕の顔を見た瞬間ハッとして、
『あ、停まってくれてありがとうございます。あ、今回は大丈夫です。ありがとうございました。』
と言い残し、もといた場所にそそくさと戻るのでした。
ん?
あら?
ちょいちょい
断られたの?
僕は、
え!いやいや
えーーー!
って、
ヒッチハイカーなのに!
って、
全く同じ場所に向かうのに!
って、
大きめの一人言を言うしかなかったんです。
でも、忘れられないのです。
僕の顔を見た時の彼らの表情が。
なんとも、
恐ろしいものを見た時のような表情が。
彼らは
僕に
何をされる危険を
感じたのでしょうか。
僕の恩返しは、
この先も続きます。
今年の夏にヒッチハイカー来ないかなぁ。
そんな素敵な思い出の、
そんな道の駅の駐車場からお届けしました。
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